小学生の頃、学校の図書館で手塚治虫の『火の鳥』に出会った。以来、意識の片隅で火の鳥のイメージが絶えず飛び続けている。
2015年、前橋花火大会で撮影中に偶然ブレた光の軌跡が写り、それが鳥の翼のように感じられた瞬間、頭の中の火の鳥が現実化する可能性を直感した。
その夜空をキャンバスとし、花火を絵の具とし、カメラを絵筆として捉える独自の視覚操作法として、「カメラドローイング法」をその場で構想した。
2017年には、初めて「火の鳥が撮れた」と感じる決定的な一枚を手にした。
2024年1月、鉄砲火薬店の代表と花火師との対談に参加し、火薬の歴史と変遷を身体感覚として理解する機会を得たことで、私の思想に新たな方向性が生まれた。
同年7月には、回転という基本的な宇宙的運動を理念として据えた「回転ドローイング法」を考案し、光の生成と記憶の再構成をより深いレベルで探求する表現へと発展させた。